ミニコラム


道に落ちている素性のわからないソースを自前のカップ焼きそばにかける時に気をつけるべき事。



最近では「フタの上に乗せて温めてください」などと抜かすふてぶてしいソースも増えたものだが

お湯に占拠された故郷を離れたソースやあと乗せかやくたちが拠り所もなく行き着くのは最果ての地は大抵蓋の上と相場は決まっているのである。

そんな無防備なフタの上で12月の木枯らしに吹かれて飛ばされたのだろう

路肩にオレンジ色の包装のソースを見つけた。

外被には一切の情報は書いておらず ソース本人も沈黙を続けた。

そこで私は自前のスパイス風塩焼きそばにかけてみることにした。

それが拾ったソースにとって一番よい環境であるだろう感じたからである。

かけた途端だった、先住していたスパイス風塩焼きそばに付属の香草たちとの抗争が始まった。

あっという間にそこは戦火は広がり。最後に大きな爆発が起こった。

カップの中から立ち上る煙の奥にははただただ「濃い味」が広がっていた。

「濃い味」の中にオレンジ色のソースの姿を必死になって探したが、全てが遅かった。

私はさほど味覚が優れておらず、あいつが一体何味のソースだったのか最後まで見極めてやることがっできなかったのである。

オレンジ色の包装のソースの命を故意とはいえ弄んでしまったのだ。

白メシか何かにかけて味わってやることもできたはずである。

私は混乱していたのだ。

もっと良い選択が取れたはずである。

私は泣いた。

泣きながらカップ焼きそばを食べるのはこれきりにしたい。

並木雅浩



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