ミニコラム


なんでも言い合える友達(笑)



元彼が友達になった。向こうはとっくにそのつもりだったのだろうが、私はおとといなった。別にずっと好きだったわけではない。でもずっと元彼だった。これを伝えたらわかってくれるくらいの人だったから、多分私に伝える時にちょっとだけ躊躇したと思う。その躊躇から、自分への好意を無理やり抽出して、今日もなんとかヘラヘラしている。
 部屋の掃除をしてたら、借りてたCDが出て来て久しぶりにLINEしただけなのに、とんでもないカウンターパンチを食らってしまった。アイコンが私が撮った写真なの、覚えてないだけなのか。
 好きなスポーツはキックベースだって毎回言ってた。全然面白くないのに毎回毎回言ってた。私が全然笑ってなかったら付き合えた。あの人の中での審査基準に好きなスポーツはキックベースで笑わない女っていうのがあるのだとしたら、今すぐ審査方法を見直すべきだと思う。
 言われたら気になるもので、半年くらい見てなかったあの人のInstagramを確認しに行ってしまった。私がたまにいた4年前のアカウントとなにも変わってなかった。タグ付けされてるほうを見たらもうツーショットを見つけた。この時点で女として勝ったと思っている。隠れる能力がない女にはそもそも負けないし、見せびらかすような女は眼中にない。もう批判すらダルい。Instagramで見せびらかすような女、多分キックベースで笑うだろ。
 一人多分自分に好意を持っている男がいる。世間体を気にした多分であり、実際は100%のやつ。ご飯に行く約束をして、会って向かったホテルが行ったことあるとこだった。思い出が被るのが癪で、しれっと隣のホテルに入った。まだ全然元彼だった。
 渋谷にホテルがたくさんあるのは、元彼がたくさんいる人のためかもしれない。

井田響花



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