ミニコラム


BUMP OF CHICKENが好きすぎるというだけの話



BUMP OF CHICKENのライブに行ってきた。僕はまぁまぁ音楽を聴く方なので、好きなアーティストは何組かいるが、BUMPは頭四つくらい飛び抜けている。ちょうどメンバー分飛び抜けている。
 そもそもなぜ行くことになったかというと、高校の友達(自分よりはるかにBUMPが好きで、声の低い優しい男)がチケットが余っているということで声をかけてくれたのである。本当にありがとう。
音楽が好きだが、ライブというものに多少の抵抗があった。フェスにもライブにも何回か行っているが、どこか周りの目を気にしてしまう自分がいるからだ。はしゃいでるのを人に見られるのが恥ずかしいと思ってしまう性格になる生き方をしてきてしまったので、フェスに行っても、ちょっと体を揺らすくらいが限界なのである。本当にしょーもないプライドだが、もうなんか癖なのでいまさら治るものでもない。
 そんな僕でも、BUMPのライブだけは行きたくてしょうがなかった。中学校1年生の時に好きだった子が好きで、その子と話を合わせたくて一生懸命聴いていたら、その子よりはるかに好きになってしまって、話が合わなくて別れた。僕にBUMPを教えてくれた女の子は、今は弱虫ペダルにはまっているらしい。
 そして今日。ついに行ってきた。なんとなく気づいているかもしれないが、この文章は僕が今日の興奮を自慢して、自分が忘れないでいられるために書いているので、BUMPにも僕にも興味がない人はこの辺で読むのをやめても何も損しないし、空いた時間を利用して大切な人のためにできることをした方が絶対いい。大体のことをするより、大切な人のためにできることをした方が絶対いいからだ。BUMPはそういうことも教えてくれるのだ。すごいんだBUMP OF CHICKENは。
 まず西武球場前駅について先にグッズを買うために朝から来ていた声の低い友達と合流、自分が買うためにもう一度一緒に並んでもらった。僕の前に並んでいた中学生くらいであろう子が、10年前くらいのライブTシャツを着ていた。なんかわかんないけどすごくいいと思った。この良さを言葉にできる技術が僕にはまだないので、素材をそのまま提供しました。すごくいい子そうな中学生だった。同じアーティスト好きな人は悪い人じゃないと思ってしまう現象、まだ名前ついてないなら俺の名前にしてほしい。
 グッズを買っていよいよ球場の中へ。三塁側へ進んで、席に着く。あんまりいい席じゃないと言われていたが、すごいいい席だった。なんであんまりいい席じゃないって言ったんだろうって思った。開場してから開演まで2時間あったから、ケンタッキーを食べた。BUMP OF CHICKENのライブなんだから、チキンとCHICKENを絡めたファンへのメッセージ的なものが書いてある『スベり小さめ黒板』でもあれば絶対売り上げ上がるのになと思いつつハンバーガーを買い、あとはもう席でひたすら始まるのを待った。
 会場が暗くなり、ついに始まる。BUMP OF CHICKENが目の前に出てくる。目の前ではないすごく遠い。でもいる、いるという事実。一曲目が始まる。いつも聴いてる曲が、いつもと違う方法で耳に入る。今日が人生のピークだとこの瞬間に思う。一曲目が終わる。打ち上げられた銀テープをたくさん拾った人が周りに配ってあげていて、僕の手元にも銀テープが届く。蓮見翔現象である。二曲目。新しいアルバムの曲ではなく、前から聴いている曲。はぁかっこいい。はぁ。もう。かっこいい。レーザーみたいな照明が、レフトポールに当たっているのを見て、自分がファールの位置にいることに気づく。ステージの上でこれだけの人数を魅了しているBUMP OF CHICKENと、それをファールゾーンから眺めている僕。これだけはなれているのに、僕のために歌ってくれている曲があると僕は本気で思っている。だからBUMP OF CHICKENはかっこいいんだ。
 ライブが進むにつれて、僕は恥ずかしさを取っ払ってリズムに合わせて手を振ったりできるようになっていた。むしろここで振ってない方が「嘘」で恥ずかしいと思えたから。ちなみに二曲目くらいから、僕はずっと泣いている。
 ライブの終盤、アンコールで出て来た時に、僕が大好きな「宝石になった日」という曲を演奏してくれた。それまで泣いていたが、宝石になった日を聴いている間はずっとニコニコしていた。僕は君の名はを3回見て5回泣くくらいなんでも泣くのでどうせ泣いてしまうだろうと思ったが、本当に感動して嬉しい時、人はただニコニコすることを知った。そのあとのガラスのブルースで結局泣いたけど。
 演奏が全て終わり、メンバーたちがはけていって最後藤くんだけ残る。そうだ絶対なにか最後に言ってくれるんだ。これを聴きに来たという感覚があるくらいここを楽しみにしている。言った通りそのままをここに書くのは、あの場で喋った藤くん含めあそこにいたお客さん全員の同意が必要な気がするので、自分が思ったことだけ書く。
 プラネタリウムという曲を演奏していた。結構昔の曲で、僕が初めて聴いたのは中学一年生、ほとんど10年前のことである。BUMPの曲の中でも好きな方で、今でもよく聴いている。僕はプラネタリウムをもう10年ほど聴き続けているんだ。もちろん毎日聴いてるわけじゃないし、BUMPをそんなに聴いてない時期もあった。でもずっと頭の中にあって、自分の一部にBUMPはなっていて、その人たちに今日僕は会って、いつも聴いてくれてありがとうと言ってもらった。僕はあのBUMP OF CHICKENにお礼を言われたんだ。胸張って生きていいだろこれは。
 最後の曲が終わった大拍手の中で、今までで一番大きな声を出した。ここで出せない大きさは、今後絶対でないと思ったから。
 以上、感想文でした。コント100本に戻ります。就活の時期になにをやってんだと思ってしまうけど、今はもう全然大丈夫。だって僕はBUMP OF CHICKENにお礼を言われた人間だから。

蓮見翔



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